🎤インタビュー🎤~槇塚台まち・ひと・しごと創造ステーションHARUKAさんの紹介~

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槇塚台まち・ひと・しごと創造ステーションHARUKAの松田朋子さん・松田和則さんへのインタビュー

泉北ニュータウンの槇塚台エリアの近隣センターでリモートワーク拠点「槇塚台まち・ひと・しごと創造ステーションHARUKA」を運営する 愛のケア工房はるかの代表取締役社長・松田朋子さんと松田和則さんにお話をお聞きしました。(写真左:松田朋子さん / 写真右:松田和則さん)

*槇塚台まち・ひと・しごと創造ステーションHARUKAHPはこちらをご覧ください。⇒https://careharuka.com/news.html

<インタビュアー>
堺市役所政策企画部先進事業担当: 中川

 

Q:まず最初に、槇塚台で本業の介護事業を始められたきっかけを教えてください。

松田さん:介護事業は1999年に 母と一緒に槇塚台で立ち上げました。当時、母は泉北ニュータウンに住む80代の祖父母の介護をしていましたが、介護に関する悩み事を相談できる場所がほとんどなく、困りながらなんとか解決した経緯がありました。高齢化が進む中で、同じような悩み事を抱える住民のためにできることがあるのではと考え、事業を始めたんです。

最初は槇塚台にある祖父母の家の2階で福祉用具の販売から事業を始めました。2000年に介護保険が始まり、福祉用具レンタル、訪問介護、居宅介護支援、デイサービス、グループホーム、訪問看護等に事業を広げていきました。

 

Q:松田社長も創業当初からお母様と一緒にお仕事をされていたんですか。

松田さん:はい、そうです。幼い頃から泉北で育ち、大学卒業後は一時期東京に住んでいたんですが、泉北に戻ってくると、かつてコミュニティの場であった市場は無く、以前のような賑わいがなくなっているのを感じたんです。その頃に、母とこれからの生活や一番身近な祖父母の介護問題、今後さらに進む高齢化社会、その中で私たちに何かできないかという話をするようになったんです。

事業を広げていく時も、周りの方からの「こんなサービスがあったらありがたいわ」という意見を大切に考えていきました。デイサービスの事業を始めた時も「ご近所に遊びに行く感覚で来てもらえるよう場所を作りたい」「来られた方がホッとできる空間を作りたい」という思いがありました。

 

Q:今回、本業とは異なるリモートワーク拠点である「槇塚台まち・ひと・しごと創造ステーションHARUKA」を作られたきっかけを教えてください。

松田さん:コロナ禍になり、人との接触が難しくなる中、まちづくりのイベントが中止になったり、高齢者や子どもなど多くの住民が行き場をなくしているのを見ました。うちは創業当初から「住民の生活の相談窓口でありたい」という思いでやってきましたので、堺市がリモートワーク拠点の補助金を始めたのを知り、皆が集まれる場所を作ろうと思いました。

仕事もそうですし、近くには帝塚山学院大学や桃山学院教育大学もありますので、学生のオンライン授業、また地域の皆さんの交流の場であったり、ご自宅にWiFiがない高齢者の作業の場であったり。色んな形でこの場所を活用してもらえたら、と思っています。

 

 

Q:内装でこだわったのはどのような点ですか。

松田さん:内装はスタッフに考えてもらいました。カフェのような柔らかい雰囲気であり、ぬくもりや素朴さを感じてもらえる場になっていると思います。また、コロナ禍ですので、テーブル間に一定の距離を空けたり、飲料水等も使って頂けるようになっています。エントランスにはチャイムをつけて、何かあっても迅速に対応できるようにしています。

 

Q:近隣センター内でリモートワークができる場所として、利用者にはどのような使い方をしてもらいたいですか。

松田さん:先日、大阪経済大学の高井先生が、高齢者向けのスマホ活用講座を開催してくれました。3人の高校生が8人の参加者にLINEの使い方やQRコードの読み方、迷惑メールの対処方法など、スマートフォンの使い方を教えてくれました。孫のような年齢の学生さんから教えてもらい、参加者の方も大変喜んでおられました。

生活に身近な場所の近隣センターにある拠点ですので、この他にも色んな活用方法があると思っています。「こんなことをしてほしい」という住民の声をお聞きしながら、この場所を使って頂き、皆さんの暮らしのお手伝いができたらと思っています。

 

Q:今後はこの取組をどのように広げていきたいですか。

松田さん:今、色々な方法で地域の方にこの拠点を知ってもらうための取組をしています。秋に開催される近隣センターのハロウィンイベントでも参加者に開放して、この場所を知ってもらいたいと思っています。私はどんな事業でも完成形でスタートできるものはないと思っているんです。信念をもって始めて、地域の皆さんやスタッフ、利用者の声に耳を傾け、形を変えながらどんどん成長させていきたいと思っています。そうやって少しずつ、地域の皆さんに愛され、地域に根ざした場所にしていきたいですね。

 

 

 

 

利用者コメント:大阪経済大学人間科学部人間科学科 高井教授

毎週、槇塚台で体操教室をしているので、その際に使用させて頂いています。大学の仕事やオンラインでの健康相談等をさせて頂いていますが、Wi-Fiもありますし静かで非常に仕事がしやすい環境です。今年の8月に開催した地域の高齢者向けの「かんたんスマホ講座」では、泉北高校・堺東高校・狭山高校の学生が講師になって高齢者に対してスマホの操作方法を教えてもらいましたが、そんな地域密着型の取組でも使えるというのもありがたいと思っています。